大塚行政書士事務所

フィリピン人との離婚手続き

離婚手続き

 フィリピン人との離婚は、結婚と同じく二国にまたがる法律の規程に基づくものですので、きちんと行なうことをお勧めします。また、フィリピン人と結婚することになったが、相手方が実は以前にフィリピン人男性と結婚していたというケースも良くあることです。ここではそれら2つのケースについてお話をしてまいります。

 まず、日本の法律では離婚と言う制度は協議離婚、調停離婚、審判離婚、裁判離婚という方法を持って法的に離縁することになります。一般的には、フィリピン人と離婚される方の多くが協議離婚という単に離婚届に署名をして市区町村役場へ提出することで終えられるものです。しかし、単に日本での手続きだけでは終わらないのが国際結婚です。

 フィリピンでは法律上「離婚」が存在しません。しかし、フィリピン家族法では外国人との結婚については、ある条文に外国人との離婚に関わる規程が記載されています。フィリピン人との結婚では、日本の法律とフィリピンの法律が関わってきます。フィリピン家族法第26条にて「フィリピン人と外国人の婚姻が有効に成立し、その後外国人配偶者により離婚の成立が有効に取得された場合で、その外国人配偶者が再婚することが可能となったときには、フィリピン法の下そのフィリピン人も再婚をすることが可能となる」と規程されています。実際には、専門家の間でもこの文章の解釈はいくつかあるのですが、実務的には協議離婚であろうが戸籍に離婚が記載されたあとで一定の要件を満たせばフィリピン人も再婚することが出来ます。

 話がそれてしまいましたが、日本で離婚が成立したフィリピン人は、前夫の戸籍謄本他必要書類を持って日本のフィリピン領事館へ「離婚報告」をする必要があります。これをしない限りフィリピン政府への報告がなされないわけですのでそのまま結婚した状態で記録が残ることになるのです。フィリピン人と離婚した後再度フィリピン人と再婚される場合は、この手続きを行なっていないと重婚と判断される場合もあります。

日本人とフィリピン人の離婚手続き

 ここでは、フィリピン人と離婚する際に必要な手続きを大まかに見ていただきます。本来であれば、長年(ある方は数ヶ月と言う場合も有りますが)連れ添ってきたフィリピン人伴侶ですので、離婚協議書などを作りお互いにわだかまりの無い、将来にわたり責任を果たすことの出来る条件を提示しての離婚をお勧めします。

1. 日本の市区町村役場への離婚届けの提出
※調停、審判、裁判離婚のケースもあり
2. 戸籍謄本への離婚の事実記載を待ち、
フィリピン領事館への「離婚報告」

離婚届
  市区町村役場への離婚届については、日本人同士の離婚と何ら変わることはありません。しかし、相手は外国人と言う身分的に弱い立場にいます。なぜなら、離婚した瞬間に「日本人の配偶者」という在留資格の要件を失うことになるからです。離婚に至る理由は様々ですが、お互いに納得のいく形での決着をはかり、決して日本人である身分を笠に相手の立場を崩すことなどのない様にしていただきたいものです。

離婚報告
  フィリピン領事館への「離婚報告」は、必ず手続きを行なっておくべきものです。この報告を行なうことにより、フィリピン領事館から、フィリピン外務省、NSOへの報告が廻っていきます。もしも、離婚後フィリピン人相手方が帰国してしまったという場合でも、フィリピン国内で同じ手続きをすることが可能です。

子供の親権
  また、お子さんがいらっしゃるケースもあります。離婚の際には親権の設定が必要です。相手方が親権を取得した場合は、「日本人配偶者」の在留資格の要件を満たさなくなっても、日本国籍者を扶養するものとして「定住者」などの資格を取得することも可能です。もしも、日本人親が親権を取得した場合には、フィリピン人親は要件を満たさなくなりますので、在留期間満了を持って帰国することになります。この辺は、お互いの良く話し合い決定していただきたいと思います。よくあるケースですが、お子さんのいない夫婦の離婚の場合、離婚後フィリピン人が失踪するケースも多くあります。在留資格の延長が出来ないため帰国を余儀なくされるからです。不法残留を助長することにもなりますので、離婚後は速やかに帰国してもらうよう努力すべきです。

離婚したフィリピン人女性との再婚
  余談ですが、離婚したフィリピン人と日本人が再婚するケースも良くあります。しかし、フィリピン領事館への離婚報告は必須ですので、相手方に離婚報告が完了しているか、またその際に発行される離婚証明書を持っているか確認してみてください。フィリピン家族法では、待婚期間に関する規定はありませんが、日本国内で創設的に再婚する場合は、女性の離婚から6ヶ月を経過していなければなりませんので、フィリピン人女性との再婚の場合は在留資格の期限を考えて手続きの方法を決定する必要があります。

フィリピン人婚約者にフィリピン人との婚姻暦がある場合

 前にも申し上げた通りフィリピンでは「離婚」という制度がありません。しかし、何が何でも夫婦間の破綻を認めないかというとそうでもないのです。フィリピンでは「死亡」「外国人との離婚」「婚姻の無効」「婚姻の解除」ということを離縁とします。「死亡」文字通りフィリピン人婚約者の夫(妻)が死亡している場合です。この場合は、特に問題なく再婚が可能です。しかし間違ってもその夫(妻)を殺してはいけません。もちろん犯罪でもありますし、そのような結果の再婚も認められないからです。「外国人との離婚」は前述の通りです。ここで出てくるのが「婚姻の無効」と「婚姻の解除」と言うものですが、一般的にはこの2つの制度を利用して離縁をすることになります。この二つどちらの制度もフィリピン裁判所への申立が必要となり、時間とお金もかかりますが、必ず判決を勝ち取れるということも保証されません。

婚姻の無効(Nullity declaration of marriage)
 婚姻の無効と言うのは、最初から婚姻が成立しなかったとすることです。要件は下記の通りです。
  1.未成年者の婚姻
  2.心理的無能力者との婚姻
  3.近親婚
  4.前婚の存在がある上での婚姻
  5.前配偶者の殺害に関係した者との婚姻
  6.相手方を錯誤した上での婚姻
  7.婚姻許可証無しでの婚姻
  8.婚姻挙行担当官不在での婚姻
  9.証人無しでの婚姻
  上記の要件の一つを満たす婚姻は元より無効であるため裁判所への申立の期間に期限がありません。

婚姻の解除(Annulment of marriage)
 婚姻の解除が一般的によく言われるアナルメントと言うものです。要件は6つあります。
  1.精神異常者との婚姻
  2.インポテンスの男性との婚姻
  3.性病を持った者との婚姻
  4.詐欺による婚姻
  5.強迫による婚姻
  6.一定年齢での両親の承諾無しでの婚姻
  正式にアナルメントと呼ばれますが、一般的には上記の「婚姻の無効」と混同されています。こちらの手続きには、裁判所への申立に期限がありますので注意が必要です。

更に詳しくはこちらのサイトをご覧下さい。

フィリピン国際離婚相談所
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